地盤解析

“調査と解析”に特化した地盤解析

昨今の住宅地盤の調査において、そのほとんどを地盤改良工事会社が調査を行っています。
しかし当社がテクニカルメンバーとして参加しているアースレイズグループは、地盤改良工事を生業とせず、“調査と解析”に特化した地盤調査スキームを構築しています。これは、解析の“曖昧さ”を排除し、お施主様に対する“見える化”を目指しているためです。
調査と解析

世界規格ISO9001認証の取得と改ざん防止

アースレイズグループは、2017年3月に業界でもいち早く世界規格ISO9001を取得しています。
そのことにより、地盤調査の改ざんの抑止と防止や、調査・解析の精度の維持、信頼性の向上に日々取り組んでいます。
ISO9001

「調査」は多くの情報を得るために“多面的”に行う

地盤調査の第一歩は、当地がどのような地盤で構成されているのか、地形図を見ながら仮説を立てることから始まります。市街化された現状地形図では判別しにくいため、旧版地形図を参考にします。現地調査は、その仮説が正しいかどうかを確認するために行い、仮説と異なる場合は他に原因があることが考えられ、注意深く調査を進めます。
地形図
当社も使用しているスクリューウエイト貫入試験(旧:スウェーデン式サウンディング試験、以下SWS試験)は、あくまで簡易式調査のため、これで得られた表面上のデータだけをう呑みにするのは危険です。
スクリューウエイト貫入試験
住宅地盤の現状は、SWS試験のみで調査・考察を行うことがほとんどです。この機械では土質サンプルを正しく取り出すことができないため、正確な土質を判別することができません。
そこでアースレイズグループでは、ハンドオーガーボーリングを用いて土質サンプルを掘り出し、目視、手触り、においなどで正確な土質を判別します。
ハンドオーガーボーリング調査

「解析」は得られた数値を元に“合理的”に行う

SWS試験、含水比試験、地下水位の数値や正確な土質判別から、圧密沈下量と傾斜角を割り出し、有害な不同沈下が発生しないかを解析します。不同沈下とは…
圧密検査計算表
傾斜角による不同沈下の検討
正確な土質判別と地下水位の情報から、液状化の危険性があるか、簡易判定を行います。液状化とは…
液状化の簡易判定

「地盤保証」で万一に備える

「地盤保証」とは、建物の自重やバランスの悪さなどが原因で、保証会社で定めた一定の基準以上の不同沈下が起こった場合に、その傾いた建物を水平に戻すために掛かる費用を保証することです。(保証額の上限あり、ただし地震や擁壁の滑動に起因する場合は免責となる)
一般的には、地盤改良工事を行った住宅に対して発行される「地盤保証」ですが、アースレイズグループでは、地盤改良工事をせずに、べた基礎や布基礎のみの施工で不同沈下を起こさないと判定された住宅に対して、10年または20年の保証を提供します。つまり、地盤改良工事を行わない住宅に対して保証を発行します。
地盤保証書

大切な土地の資産価値を守るために…

十分な調査をせずに安易に改良工事を行うと、地中に埋設された“改良体”は地盤の“瑕疵(かし)”に当たります。
将来建て替えるとき、または転売するときに、その“改良体”を取り除かなければなりません。その費用は、改良工事費とは比べものにならないほどの額になることが多く、一度地盤改良工事を行ったことで地盤自体が乱されてしまい、子々孫々まで改良し続けなければならない土地に変わってしまいます。
大切な土地を子々孫々まで紡ぐために、“多面的な”調査と、“合理的な”解析が必要だと考えています。